パソラーです

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及川卓也さんの話を聞いてきた話

概要

に行ってきた。

全体を通して、コンピュータ、ネットワークの歴史から現代に通ずる部分を見出そうというテーマだった。その歴史の部分に関してはほとんど知っていたものであったので、それ以外で気になったものをキーワード単位で残す。

The best way to predict the future is to invent it.

No one can actually predict the future but we can be ready for it and that's largely our jobs as software developers. To be adaptive and be ready for the future.

コンピュータの進化

「おもちゃ」が世界を変えてきた

メインフレームを真面目に開発していた人たちからしたら、ミニコンは大した性能でもない「おもちゃ」にしか見えなかった
そのような「おもちゃ」が世界を覆うようになる

東海岸から西海岸へ

クローズドからオープンへ
NIH Syndrome (自前主義の終わり)

シリコンバレーというコミュニティ

どこの企業で何をやっているかは誰も気にしていない
「自分はこういう技術者で、今はたまたまこの会社で何をしている」
いかに自分の技術スタックをポータブルにするか

プラットフォーム戦略

なぜ OS とプロセッサという単なる部品のメーカーがパーソナルコンピュータ業界で覇権を握れたか
自分たちの上で他社が活動することでプラットフォーム自体が勝手に育っていくようにする

ウェブの発展

標準化してから実装ではなく、実装が標準化のプロセスに組み込まれている
rough consensus and running code

今どきのチャットツール

電子メールはインターネットでの企業活動が多くないうちに開発された一方、90年後半以降に多くの企業が営利目的で参入したためインターオペラビリティが一切無い

今後のソフトウェア開発

仮説検証をいかに小さな単位で回していくか
lean -> agile -> devops へ

プラットフォーム戦略を持つ

楽して稼ぎたい
10%増ではなく、10倍を目指せと言われたときに発想を転換しなければならない
創造性は制約を好む

今後、すべての企業はソフトウェアカンパニーになっていく

感想

この講演は、私の前ポストの続きとして行われたものである。及川さんも「実際の歴史からパターンを見ましょう」ということで始まった。
歴史は歴史として知っていたのだが、実際にその時代にソフトウェアエンジニアとして活躍されていた経験からお話が聞けたので良かった。

ちょっと話が外れるが、ちょうど最近

死ぬこと以外かすり傷

死ぬこと以外かすり傷

を読んだ。恐らくこれもパターン認識の類だと思うのだが、言っていることがほぼ同じなのだ。ただもちろんその表現や程度には相当の差があるのだが。
また及川さんが6年前に出演した をもう一度見た。これまた表現を変えて同じことを言っていることに気づいた。
こう気づけるようになっただけでも最近のもろもろの収穫は大きかろう。